26年前、愛知県名古屋市で女性(当時32)が殺害された事件は10月31日、急展開し容疑者が逮捕されました。 県内にも25年以上未解決となっている2つの強盗殺人事件があります。 県警の鶴田忍刑事部長は「必ず犯人を検挙する信念を持ち捜査を進めたい」と事件解決への決意をにじませました。 1999年11月、愛知県名古屋市の自宅アパートで主婦の高羽奈美子さん(当時32)が殺害された事件。未解決のまま26年が経とうとしていましたが10月31日、急展開します。 愛知県警は同じ名古屋市のアルバイト安福久美子容疑者(69)を逮捕。1人で警察署に出頭し現場に残された血痕とDNA型が一致したことから逮捕に至ったということです。 鹿児島県内にも25年以上未解決となっている凶悪事件があります。その1つが1997年8月1日、阿久根市大川の下薗功さん(当時63)の民家に2人組の男が押し入り下薗さんを金属バットで殴り殺害、妻にも重傷を負わせた事件です。事件前、現場から数10メートル離れたところに熊本ナンバーの白いセダンタイプの車が長時間とまっていたことから警察は計画的な犯行と見ています。 犯人は国道3号を通って熊本方面へ逃走したと見られ、現場から約8キロ離れた川で作業服と帽子にバッグ、凶器と見られる金属バットが押収されています。警察は強盗殺人事件として、これまでに延べ5万7400人の捜査員を動員。捜査対象となった車両は2600台。3750人が捜査線上に浮かびましたが28年が経った今も解決には至っていません。 そして、もう1つ。 (記者) 「鹿児島市田上台の閑静な住宅街で25年前に女性が殺害される事件がおきました。現在も犯人逮捕には至らず、時が止まったままです」 2000年9月16日、鹿児島市田上台に住むアパート経営、荒木スミエさん(当時73)が1人で住む自宅の寝室で首を絞められ死亡しているのが見つかりました。 室内に物色された形跡があったことなどから、警察は強盗殺人事件とみて25年間で延べ7万8700人の捜査員を動員。捜査線上に約200人が浮上したものの犯人の逮捕には至っていません。 現場は閑静な住宅街で目撃情報が乏しく、1人暮らしだった荒木さんの生活の状況や交友関係が把握しづらいことも捜査が難航している理由です。 この事件では、遺族の意向で犯人逮捕に繋がる有力な情報の提供者には400万円の懸賞金が支払われることになっています。県警には2025年に入り3件の情報が寄せられたということです。 このほか、2022年4月、鹿屋市永小原町で福山京子さん(当時86)が自宅近くの急斜面の下で遺体で見つかった殺人・死体遺棄事件も未解決となっています。 県警の鶴田忍刑事部長は、KYTの取材に対し「いずれも未解決のまま発生から長い年月が経過しているが、被害者及びご遺族の無念や地域住民の解決を願う思いを重く受け止めて、必ず犯人を検挙する信念を持って捜査を進めてまいりたい」とコメントし、事件の解決に向け決意をにじませました。 殺人や強盗殺人などの公訴時効については2010年に撤廃されました。 警察は事件に関する情報の提供を求めています。阿久根市大川の強盗殺人事件に関する情報は阿久根警察署0996-73-0110まで。鹿児島市田上台の強盗殺人事件に関する情報は鹿児島西警察署099-285-0110までお寄せください。