小国町の公共工事をめぐり飲食や宿泊の接待があったとして、町の職員と建設会社社長の男2人が逮捕されました。 ■中野美月記者 「建設会社から家宅捜索を終えた県警の捜査員が出てきました」 段ボールを抱えて出てくる捜査員。小国町役場をめぐる贈収賄の疑いで、県警が5日、建設会社の家宅捜索を行いました。 贈賄の疑いで逮捕されたのは、小国町の建設会社社長・伊藤英志容疑者(60)。収賄の疑いで、小国町の前建設課長・小野昌伸容疑者(60)も逮捕されました。 小野容疑者は、町の建設課長を務めていた2023年6月~2024年12月にかけて、伊藤容疑者から飲食や宿泊あわせて29回、約52万円相当の接待を受けた疑いが持たれています。 警察は、小野容疑者が町が発注する土木工事などの指名競争入札への参加業者に、小国町建設業協会に所属する9社を選定したことなどの見返りだったとみています。 町の建設業協会の会長を務め、小野容疑者と同じ中学校の後輩だったという伊藤容疑者。警察は「捜査に支障がある」として2人の認否を明らかにしておらず、町も関わる談合が行われていた可能性も視野に捜査を進める方針です。 町によりますと、伊藤容疑者の会社が落札した工事の中には、5年前の熊本豪雨に伴う復旧工事も含まれていました。職員の逮捕を受け、さきほど小国町の渡邉誠次町長が取材に応じました。 ■小国町・渡邉誠次町長 「私としては、両方とも本人を知っていますので小さい頃からの付き合い、その延長線上であると正直認識をしていた。お騒がせをしていることにお詫びをしなければならない。早急な判断は控えさせていただいて今後の状況や(捜査や裁判の)推移をみて事情を確定させたうえで処分などを考えていきたい」