(CNN) メキシコのシェインバウム大統領は5日、「酔って」自身に嫌がらせを働いた男を告訴する意向を示した。シェインバウム氏はこの事件を「すべての女性に対する襲撃」と非難している。 メキシコ市のブルガダ市長によると、男は夜間に逮捕され、性犯罪捜査局に勾留されている。 事件は4日に発生した。拡散している動画によれば、メキシコ市でシェインバウム氏を出迎える群衆を男が押しのけ、シェインバウム氏の体を触ったように見えた。 動画には、男がシェインバウム氏に近づく様子が映っている。男は群衆の目の前でシェインバウム氏の胸を触り、キスしようとしたようだった。側近の1人が割って入り、事態は収束した。 この事件はネット上で激しい怒りを巻き起こし、ハラスメントや公人としての女性の安全に関する議論を再燃させている。 メキシコ市警察は、予備調査の結果、この人物が同じ日に他の女性2人に対する嫌がらせ行為に関与していたことが判明したと発表した。 メキシコ初の女性大統領であるシェインバウム氏は5日、この男に対し法的措置を取る意向を示した。同氏は、男が「完全に酔っていた」としたうえで、「これは私が女性として経験したことであり、この国のすべての女性が経験していることなので、告訴することに決めた」と述べた。「男性にその存在を侵害する権利はない」 今回の事件は、シェインバウム氏の警備体制を疑問視させるものだ。この数日前にはウルアパン市長のカルロス・マンゾ氏が死者の日の公式行事中に暗殺され、公人に必要な警備体制の水準について疑問が生じていた。