安倍元総理を銃撃して殺害した罪などに問われている山上徹也被告の裁判員裁判。公判7回目の13日は、初めて山上被告の母親が弁護側の証人として出廷しました。 ◇ 母親の証言が注目されるのは、母親の旧統一教会への多額の献金が事件に影響したかどうかが争点になっているからです。 山上被告が4歳のとき父親が亡くなり、小学生時代に母親は心の救いを求め旧統一教会に入会しました。 主に生命保険を元に献金を始め、入会した年におよそ2000万円、翌年には3000万円とあわせて5000万円を献金しました。また山上被告が高校3年生のころ祖父が亡くなり、その遺産を売却して献金するなど総額は1億円にのぼります。 この頃から本格的に生活が困窮し、山上被告は大学進学を諦め22歳で海上自衛隊に入隊、自殺を図ったこともあったといいます。 山上被告は逮捕後、警察の調べに対し「母親が旧統一教会にのめり込み、多額の寄付をするなどして家庭生活がめちゃくちゃになった」「安倍元総理が教会の関係者に寄せたメッセージを見て、殺害を決意した」などと供述しています。 こういった山上被告の生い立ちが事件そのもの、そして量刑に影響するか、検察側と弁護側で主張が対立しています。