男女3人が逮捕された今回の詐欺事件。 RKBは現地で3人が活動していたとみられる詐欺の拠点を独自に取材し巨大な詐欺組織の闇に迫りました。 ■経済成長が続く国カンボジアで記者が見たものは・・・ 福岡から飛行機でタイなどを経由しておよそ10時間。 カンボジアはかつて20年以上続いた内戦の混乱期を経て、経済成長の道を歩んでいます。 その発展を大きく支えているのが中国資本です。 しかし、その陰では大きな問題が。 村橋佑一郎記者 「いま私はベトナムとの国境に近いカンボジアのバべットという地区に来ているんですが、いたるところに中国語の看板があり、まるでひとつの中国の街がつくられているような印象です。ここは経済特区になっていますが、カジノホテルがいくつも建設されていて、こういった場所が国際犯罪組織による特殊詐欺の拠点になっているとみられています」 ■各地に中国系犯罪組織の拠点あらゆる手口で「莫大な利益」 コロナ禍で中国企業の活動が停滞すると、その隙間をぬうように多数の中国系犯罪組織が各地に流入。 国際シンクタンクなどによると、警察官を装った振り込め詐欺や投資詐欺、ロマンス詐欺など、あらゆる手口で莫大な犯罪収益をあげているということです。 ■実働部隊は世界各国から集められた外国人だった ”かけ子”といった詐欺の実働部隊となるのは、SNS上の求人広告などで世界各国から集められた外国人です。 監禁されノルマを達成できなければ組織の中国人幹部から電気ショックを受けるなど、恐怖と暴力によって支配されているとみられています。 ■詐欺拠点摘発の現場に遭遇 「警察?警察いるいる…」 私たちが取材していたこの日バべットという街では、カンボジア当局が2か所の詐欺拠点を摘発しました。 当局の捜索中に拠点から逃走する人も。 村橋佑一郎記者 「詐欺拠点から、拘束された外国人らを乗せたバスが出てきました」 2か所で拘束された外国人らは合わせて658人に上り、この中には日本人の男女13人も含まれていました。