徳之島の保育士殺害事件から1年

徳之島で保育士の女性が殺害され、当時高校生だった男が逮捕・起訴された事件から、きょう11月20日で1年です。男と女性の間に何があったのか?住民からは動機の解明を望む声が聞かれます。 (記者)「現場の住宅です。庭や玄関先には雑草が生い茂り、事件から1年の経過を実感させられます」 この事件は去年11月20日、鹿児島県伊仙町佐弁の保育士・菊池房子さん(当時55)が、自宅で包丁で刺され、殺害されたものです。 およそ2か月後、当時18歳の高校生だった男が逮捕され、家に窓から侵入し、帰宅した菊池さんの胸や肩を包丁で何度も突き刺すなどして殺害したとして起訴されました。 男は菊池さんと面識があり、これまでの警察の調べに、容疑を認めているということです。 事件から1年。菊池さんは当時、夫と2人暮らしでしたが、今は自宅に人影はありません。 中学まで男と同級生だったという男性は。 「年に何回かしか(学校に)来ない。物静かで、あまり人と関わりのない子。怖いという感じ」 菊池さんと20年以上のつきあいで一緒に民生委員を務めていた男性は、無念さを滲ませます。 (菊池さんと交流のあった男性)「(菊池さんは)民生委員をしていて、人を一生懸命助ける思いやりのある性格。なぜあのような状況になったのか、残念でならない」 男は事件当時17歳で、刑法上の少年事件にあたるため、5月、鹿児島地検が鹿児島家庭裁判所に送致。更生を目的とした保護処分となるケースもありますが、家庭裁判所は「刑事処分以外の措置が相当と認める事情は見出し難い」として、男を地検へ逆送致。地検は男を起訴し、今後、成人と同様に裁判員裁判が開かれます。 50世帯ほどの小さな集落で起きた殺人事件。この1年間、事件の話題を避けてきたといいます。 (菊池さんと交流のあった男性)「お互い事件に対してはあたらず、触らず。裁判の結果を待っている現状。どういう問題があるのか分からないが、早く解決してもらいたい思い」

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする