東京・赤坂の女性刺傷事件で、逮捕された大津陽一郎容疑者(43)は、勤続25年の陸上自衛官で、油圧ショベルなどの施設器材の管理を担当していた。 事件後も、普段と変わらぬ様子で通常勤務していたという。同容疑者を知る人は「真面目で仕事熱心。事件を起こすような人ではなかった」と驚きをあらわにした。 陸自などによると、同容疑者は2000年に入隊し、武山駐屯地(神奈川県横須賀市)で新隊員教育を受けた後、茨城、青森両県などで勤務した。 昨年3月からは朝霞駐屯地(東京都練馬区)の第1施設大隊に配属され、訓練や演習で使う施設器材の管理を担当。勤務態度に問題はなかったという。 警視庁によると、同容疑者は事件前後、同駐屯地に出入りしていた。ある陸自幹部は駐屯地の家宅捜索を受けたとし、「自宅に凶器などを持ち帰れず立ち寄ったのではないか」と話した。 近隣住人によると、同容疑者は駐屯地から約2キロ離れた戸建て住宅で、妻や子ども3人と生活。「明るい家族」との印象だったが、同容疑者の姿はあまり見掛けなかったという。知人によると、勤務の前日は酒を飲まないなど真面目で、普段は寡黙だが、仕事の話になると熱く語る姿が印象的だった。休日出勤したり、体力づくりでランニングしたりと仕事熱心だったという。