特殊詐欺グループの男、かけ子に可燃ジェル塗り着火 全治1カ月の熱傷、容疑で再逮捕 兵庫県警など

かけ子の男性が足をかく態度に腹を立てて火を付けたとして、兵庫県警と北海道警の合同捜査本部は1日、傷害の疑いで、アラブ首長国連邦のドバイに住むコーディネーターの男(48)を再逮捕した。同本部によると、男はドバイ拠点の特殊詐欺かけ子グループで指示役をしていた。男性は右足のふくらはぎなどをやけどする重傷。 再逮捕容疑は昨年12月中旬、かけ子グループの拠点だったドバイのホテルで、男性の足に大量のアルコール消毒用ジェルを塗布してライターで火を付け、全治1カ月の熱傷を負わせた疑い。同本部は男の認否を明らかにしていない。 兵庫県警特殊詐欺特別捜査隊によると、男は、男性が特殊詐欺に関する電話をかけた連絡先一覧を確認していた際、いすに座る男性が足をかく態度をだらしがないと立腹。半ズボンをはいていた男性の足に「かゆいんか」と言い、ジェルを塗って着火した。 男はすぐに水をかけて消そうとしたが、男性は足や右手を負傷した。男性は容疑者から塗り薬はもらったが、病院には行けなかったと話しているという。 男性は同隊に対し、「稼げる仕事がある」と誘われてドバイに渡ったが、特殊詐欺が成功せず「ほとんど報酬はなかった」と説明。今年1月に拠点を抜け、仕事を探してタイからミャンマーへ移動していた。別のグループで被害者にメッセージを送る「打ち子」をしていたところ、タイ当局に確保され、4月1日に日本へ帰国した。その後、北海道警に被害届を出していた。 男はこれまでにかけ子役の男らと共謀して金銭をだまし取ったとして、詐欺などの疑いで逮捕され、一部は起訴されていた。

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