「探偵業」の元職員、他職員にも照会持ちかけか 個人情報漏洩事件

愛知県豊田市の元職員の男が兼業していた探偵業の顧客に市民の個人情報を漏洩(ろうえい)したとされる事件で、地方公務員法(守秘義務)違反容疑で逮捕された男が、他の市職員に対しても、市民の個人情報を照会できないかと持ちかけていたことが、県警への取材でわかった。県警は働きかけに応じた職員はいなかったとみている。 逮捕されたのは、豊田市教育委員会事務局保健給食課の元主査で、探偵業竹内崇容疑者(43)=同市浄水町4丁目。 県警によると、竹内容疑者は同課主査だった2023年12月5日ごろ、豊田市役所の端末を操作して得た市民1人の氏名や転入前の住所といった個人情報を記載した調査報告書を探偵業の顧客に渡した疑いがある。 竹内容疑者は22年11月以降、今年3月に退職するまで休職していた。この間、探偵業で必要な市民の個人情報を入手しようと、複数の職員に市の端末で個人情報を照会するよう持ちかけていた。数件程度だったが、応じた職員は確認されていないという。 一方、容疑者に関して「休職中、裏で探偵業をやっている」「情報を漏らしているようだ」といった情報が県警に寄せられたことが、摘発の端緒となった。 竹内容疑者に関して、数十人分の不正な個人情報の照会があったといい、県警は実態解明を進めている。(野口駿、松本敏博)

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