危険は意外と私たちの身近に潜んでいるかもしれません。 SNSを悪用した犯罪に巻き込まれるのを防ごうと、高校生を対象にした特別授業が開かれました。“闇バイト”にはこうして誘われます。 新潟県長岡市にある中越高校です。 1年生を対象にした特別授業は、こんな場面から始まりました。 「しかし、その3日後、レイは来なかった…」 スマートフォンやタブレットを手に生徒たちが取り組んでいたのは、体験型の教材『レイの失踪』。 突如、いなくなった動画配信者「レイ」の足取りをたどるゲームを通して、“闇バイト”=つまり強盗や詐欺といった犯罪に加担していく実態を学びます。 「きたきた!アルバイト」「時給たっか!」 体験するのは、実際に起きた被害事例をもとにした犯行グループとのリアルなやりとりです。 SNSを通じて知り合った相手の求めに応じ、学生証の写真を送信。さらに本名に顔写真、電話番号や住所に加え…両親の名前まで伝えてしまい、知らず知らずのうちに犯罪に巻き込まれていく闇バイトの手口が描かれます。 警察に通報すると、闇バイトのリクルート役から脅しの電話も… 「おい!名前まで特定しやがって」 この体験型教材を開発したのは、現役の大学4年生・今井善太郎さん(24)が代表を務める「Classroom Adventure」。知り合いが闇バイトで逮捕されたことがきっかけだったそうです。 Classroom Adventure 今井善太郎代表 「お金に困ってる人は狙われやすい。もう一つ、これちょっと覚えてほしい。孤独な人も狙われやすいと言われています。孤独な人は頼れる人がいなくて相談ができないから、一度いってしまうと後戻りができない」 今井さんは「闇バイトの危険は意外と身近に潜んでいる」と強調します。 高校1年生 「人生に悩んでいるときとか、忙しいときとか、引っかかりそうになった。こういう経験を次につなげていきたい」 「自分のやったことで、周りの人を巻き込みたくないと思った。SNSの投稿の仕方をよく考えたい」