旧統一教会、田中富広会長が辞任へ 高額返金被害者への謝罪を検討

世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の田中富広会長が辞任する見通しになったことが5日、教団への取材でわかった。近く記者会見を開いて辞意を表明する。後任には教団の元副会長で、現アジア大陸会長の堀正一氏が就任する予定という。 教団をめぐっては、東京地裁が3月に解散を命令し、不服として教団側が即時抗告。11月に文部科学省と教団が最終的な主張を高裁に訴えたとみられ、審理が終結した。 教団は高額献金の返金要求に対応する「補償委員会」を設立し、一連の対応に区切りがついたとしており、それを踏まえて田中会長が辞任する見通しとなった。会見では、高額献金などの被害を訴える元信者や現役信者に謝罪することも検討しているという。 教団の高額献金問題は、2022年7月の安倍晋三元首相銃撃事件で改めて注目された。殺人などの罪に問われている山上徹也被告(45)が逮捕後、母親が教団に金を納めたことで生活が苦しくなり、「(教団を)恨む気持ちがあった」などと供述。事件の公判は現在、奈良地裁で行われている。(高島曜介)

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする