清水尋也被告「19番目のカルテ」放送中に大麻やめなかった理由…公私にわたる重圧、不眠解消求め

今年9月に乾燥大麻を所持したとして麻薬取締法違反の罪で逮捕、起訴された俳優清水尋也被告(26)の初公判が8日、東京地裁で開かれた。被告人質問の中で、検察側から「ドラマの放送中に見つかったら迷惑がかかる。(大麻の使用を)踏みとどまれなかったのは、どうして?」との質問が出た。 逮捕当時、レギュラー出演していたTBS系連続ドラマ「日曜劇場 19番目のカルテ」が放送されていたことを受けての質問とみられる。清水被告は「認識の甘さ…迷惑がかかるかも知れないと思っていて。ちゃんと扱えている認識があって、このようなことに繋がった。自分を過信していた」と口にした。 清水被告は、9月3日に警視庁薬物銃器対策課に麻薬取締法違反(共同所持)の疑いで逮捕され、同22日に東京地検に起訴された。起訴状によると、9月3日に東京都杉並区の自宅で乾燥大麻0・392グラムを所持した疑い。 清水被告は19年に米国に語学留学し、語学学校の友人に誘われて初めて大麻を吸った。帰国して、日本国内では「違法だと認識していた」にもかかわらず使用を続けたのは「ストレス、疲労を感じた時、眠れなくなることが日常的にあった。仕事が朝早かったり、遅く、肉体のリズム、クオリティーが整わない際に、解消するため」と明かした。「思い詰めてしまっている時、思考がグルグルとする。(大麻を吸うと)緩和され、力が抜けてリラックスできた。不眠に関しては、寝付きがすごく良くなる効果は感じていました」と説明した。 プレッシャー、ストレスとは、具体的に何だったのか? との質問も飛んだ。清水被告は「職業柄、多くの方に名前を知られる。知って頂けるのは、ありがたいし、うれしいこともたくさんある中、私生活やプライバシーの部分で、精神的に息苦しさを強く感じたと自覚していた。それがストレス、プレッシャーの原因になった」と語った。また「年齢的にも大切な時期と自覚していた。明確に、この時期から、というのが分からないが、ありがたいことに、ここ数年、ジワジワと仕事が繋がっていった。(自分の中で)人としての部分も変わり目という認識があった。ここで仕事を頑張って、結果を出したいという認識だった」と、キャリアの転換点、秘薬の時期だとの自覚も、プレッシャーになったと吐露した。 大麻は、誰に見られるか分からないため基本、自宅でしか吸わなかったというが「1人で使う場合もあったが、同じ空間にいるから自分のものを渡した」と、他者にも吸わせたことを認めた。「同じ空間にいる人が(大麻を)使うことを規制する気持ちになれなかった。違法なものであるという認識はあり(他者を)巻き込んでしまった認識はあった。そこに対し、ネガティブな感情はありました」とも口にした。 今、不安を感じることはあるか? と聞かれると「もちろん、あります」と即答。「自分が犯した罪でこの結果を生んでいるので、ネガティブで攻撃的な意識ではないですが、ネットの書き込みは目に入ります。親族を含め、厳しい声がある中、心に負担がかかる瞬間はあります」と語った。 清水被告はこの日、黒のスーツに黒のネクタイを着け、白のシャツを着て法廷に立った。やや伏し目がちだったが、被告人質問では検察、弁護人、裁判官が問いかけると、目を見て、しっかり答えた。序盤は小さめだった声も、中盤からトーンが強まり、質問にしっかり答えようという姿勢も見えた。初公判を終えると、検察官に2度、宮田祥次裁判官に1度、礼をした上で、法廷を後にした。 検察側は拘禁刑1年を求刑した一方、弁護側は執行猶予付きの判決を求めた。判決は19日に言い渡される予定。

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