【ベトナム】電子商取引法成立、ライブコマースに法の網

ベトナムの国会は10日、電子商取引法案を賛成率94%で可決した。ライブ配信と電子商取引を組み合わせた「ライブコマース」には配信者の身元確認を義務付け、取引を巡るトラブルの増加に歯止めをかける。商工省公式サイトが同日付で伝えた。 ライブコマースは出品者やインフルエンサーがライブ配信しながら商品を紹介・販売する商法だ。新法は配信者が国の電子身分証明システム「VNeID」に基づく本人情報を配信プラットフォームに提供することを義務付けている。外国人の場合、その他の身分証の提示が求められる。 配信者は自分が紹介する商品の品質や効能が確認できない場合、取り扱いを拒否しなくてはならない。社会道徳に反するような言葉、画像、服装、行為も禁止される。配信者は違反に気付いたり、当局から指示を受けたりした場合には、配信を止め、情報を削除しなくてはならない。 プラットフォーム側はライブコマースの運営規約を公開し、配信された動画を1年間は保存しなくてはならない。新法は来年7月1日に施行される。 国内ではインフルエンサーが仲立ちする販売が急拡大中だ。その規模は2022年の7,100万米ドル(約110億円)から、26年には1億3,400万米ドルへ倍増すると予想される。トラブルも急増中で、消費者の不満も大きく、詐欺の疑いで逮捕者も出ている。

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