山口容疑者 「殺そうと思って刺した」 記者 「現場は、みずほPayPayドームのすぐそばにある商業施設。警察が集まり男の行方を追っています」 12月14日の夕方、みずほPayPayドーム付近で男女2人が刺された事件。警察は12月15日の未明、現場から逃走していた糸島市の無職 山口直也容疑者(30)を男性を殺害しようとした殺人未遂の疑いで逮捕しました。山口容疑者は「殺そうと思って刺した」と容疑を認めているほか女性が刺された事件への関与をほのめかしていています。 事件は人が多く行き交う休日夕方に発生。12月14日の午後5時過ぎ現場となったボス イーゾ フクオカの職員から「女性が背中を刺された。うつぶせで倒れている」と消防に通報がありました。刺されたのは、福岡市中央区の40代男性と岡山県の20代女性です。男性は胸を、女性は背中を刺されましたが、ともに命に別条はありません。 先に刺されたのは40代男性。商業施設の隣にある、みずほPayPayドーム の関係者スペースにいた山口容疑者に「関係者以外がいてはいけません」と声をかけたところ突如無言で襲われました。刺された男性は施設内に劇場を持つアイドルグループ「HKT48」の関連スタッフでした。 一方、女性はドームで開催されていたライブのため岡山から訪れていて商業施設で友人と待ち合わせしていたところを刺されました。女性は、山口容疑者と「面識はない」と話しているそうです。事件が起きた時間はドーム開催のライブが終わる時刻に近く周辺には多くの人がいました。 現場近くにいた人 「ライブでみずほPayPayドームにいました。ニュースを見て事件を知りました。目の前だったので怖くて逃げてきました。本当は3時間ほどいる予定だったが、怖くて降りてきました」 容疑者逮捕の報道が出ないなか迎えたけさの通勤通学の時間帯。警察などが子どもの登校を見守ったほかヘリで警戒も行うなど現場周辺には緊張感が漂いました。 一方、警察が山口容疑者の逮捕に踏み切ったのは12月15日の未明。警察によりますと、午前2時過ぎ山口容疑者が春日市にあるコンビニの公衆電話から「中央区で発生した事件の男を見た」と110番通報。電話で話をする中で容疑者から「本人だ」と語ったということです。警察が駆けつけたところ山口容疑者は凶器と見られる家庭用の包丁2本を所持していました。 糸島市にある山口容疑者の自宅です。郵便受けには郵便物が貯まっており同じアパートの住民からは「知らない」「見たことがない」という話が多く聞かれました。なぜ突如として2人を刃物で襲ったのか。動機の解明が待たれます。