福岡市中央区の「みずほPayPayドーム福岡」周辺で14日、アイドルグループ「HKT48」のスタッフら男女2人が刺された事件で逮捕された男が「HKT48のメンバーを狙っていた」という趣旨の供述をしていることが新たに分かりました。 男性に対する殺人未遂などの疑いで、16日に送検された福岡県糸島市の無職・山口直也容疑者(30)は、「HKT48」のイベントの常連客だったといいます。 山口容疑者とみられる男は、男性が刺されたドーム1階のエレベーターホール付近に、事件当日だけでなく前日にも現われていました。 実は、この場所では。 ■平山翼記者 「こちらの施設には 『HKT48』の劇場が入っていて 裏手のエレベーターホール付近は メンバーがSNSの撮影によく利用していた場所だった」 山口容疑者は、「HKT48」のメンバーのSNSに頻繁に登場していたエレベーターホールなら、メンバーと遭遇できると考えたのでしょうか。 事件当日、メンバーは施設内の劇場の事務所で「オンライン握手会」を開いていて、スタッフは「出待ちをしている男がいる」と共有して警戒にあたっていたといいます。 男は、声をかけた男性の顔面に無言で催涙スプレーを吹きかけ、バッグから刃物を取り出して胸を刺したということです。 警察によりますと、その約1分後には80メートルほど離れた場所で女性の背中を刺したとみられます。 その後、男は逃走しました。 山口容疑者は15日、現場から約10キロ離れた福岡県春日市で警察に身柄を確保された際、刃渡り21センチあまりの包丁を2本と、殺虫剤を含むスプレー缶3本を所持していたといいます。 このうち包丁1本には血痕が付着していました。 警察の調べに対し山口容疑者は「男性スタッフに なぜそこにいるという趣旨のことを言われたので 刺し殺そうと思い包丁で刺した」と話しているということです。 警察は計画的な犯行だった疑いもあるとみて、女性への殺人未遂の疑いも視野に、事件の経緯などを詳しく調べています。