札幌・厚別警察署は2025年12月17日、埼玉県川口市に住む中国籍の男(26)を預貯金詐欺の疑いで逮捕しました。 男は氏名がわからない何者かと共謀し、2025年7月14日に札幌市厚別区に住む80代男性の自宅敷地内に置かれたキャッシュカード1枚と通帳1通を受け取り、だまし取った疑いが持たれています。 警察によりますと、2025年7月7日から7月14日にかけて、電気通信事業会社の職員をかたる男から男性の自宅に「未納料金があり、あなたの名前で携帯電話が契約されていて、その未納料金です。あなたが被害にあっているので滋賀県警に電話してください」と電話がありました。 その後、滋賀県警をかたる男から「あなたが事件に関わっている疑いがある。犯人でないことを証明するため捜査に協力してください」と電話があり、警察官の上役を名乗る者に電話が代わって「捜査は終了しますが、必要なのでキャッシュカードと通帳を車の下においてください。警察官が取りに行きます」と言われたということです。 男性は言われたとおりに自分の通帳とキャッシュカードを紙袋に入れて、自宅敷地内に停めてあった自分の車の下に置いたところ、盗まれたということです。 警察は11月26日、このキャッシュカードを使って札幌市厚別区の郵便局のATMから現金200万円を引き出し、盗んだ疑いで男を逮捕していて、その取り調べのなかで今回の詐欺事件への関与も発覚し、再逮捕に至りました。 調べに対し男は「事実と違います。任務を遂行するためにやった」と容疑を否認しています。男は中国人から指示を受けたなどと供述していて、警察は組織的な特殊詐欺事件とみて捜査しています。