兵庫など5県の空き家で盗みを繰り返したとして、兵庫県警は22日、住所不定、無職の男(29)を窃盗や邸宅侵入などの疑いで追送検し、捜査を終えたと発表した。容疑を認めているという。男はすでに邸宅侵入容疑などで逮捕、起訴されている。 捜査3課は、男が他の男2人と共謀し、2024年9月~25年5月ごろ、兵庫や福岡など5県の70件に関与したとみている。内訳は兵庫50件、福岡10件、山口6件、佐賀3件、広島1件。被害総額は計約1350万円相当だという。 神戸市などの住宅では、門扉の上などに「マーキング」とみられる置き石が見つかっていた。同課によると、3人の男のうち1人は「庭や郵便ポスト、石の状況から不在かどうか確認していた」と供述したという。 同課は、男らが時間が経っても石が動いていなければ空き家だと判断していた、とみている。 起訴状によると、男は他の者と共謀して、4月11日午後、神戸市東灘区の空き家に侵入し、窓ガラス1枚を破壊したとする、邸宅侵入と器物損壊の罪などに問われている。 県警の担当者は「空き家を狙う事件では、被害を受けた側が何を盗まれたのか分からず、被害品を特定できない事例もある。貴重品の管理などを心がけてほしい」と話す。(根本快)