国内最大級のスカウトグループ「ナチュラル」に捜査情報を漏らしたとして逮捕された警視庁暴力団対策課の警部補について、同庁は近く懲戒免職とする方針を固めた。直属の上司だった警部を懲戒処分の戒告とし、当時の課長ら関係者約10人についても訓戒や注意などの「監督上の措置」とする方針。警察関係者への取材でわかった。 警部補は神保大輔容疑者(43)=住所不定。警察が「匿名・流動型犯罪グループ(匿流(とくりゅう))」とみるナチュラル側に、メンバーの関係先が捜査用カメラにどう映っているかがわかる画像を4月と5月に送信したとして、11月に地方公務員法違反容疑で逮捕された。また、捜査しているメンバーらの関係先のリストを7月下旬ごろに漏らしたとして、12月に同容疑で再逮捕された。 直属の上司だった警部については、神保容疑者を指導する立場だった。だが、ナチュラル側と未報告で接触することを把握できなかったほか、情報漏洩(ろうえい)を許した点を重くみて、警視庁は懲戒処分とすることにした。