【解説】ドバイ逃亡もUAE当局が身柄確保…ロレックスなど詐取容疑で「トケマッチ」元社長逮捕、約650人が「時計返却されない」被害額は28億円以上

26日正午頃、成田空港に降り立ったのは警視庁の捜査員に囲まれながらサンダルにハーフパンツ、黒のTシャツとラフな格好で歩く丸刈り姿の男。 待ち構える報道陣のカメラに一瞬目を向けると、険しい表情で何度も頭を下げていました。 中東・ドバイに逃亡し国際手配されていた高級腕時計シェアリングサービス「トケマッチ」の運営会社、ネオユニバースの元社長・小湊敬済こと福原敬済容疑者(44)です。 都内の男性から預かった高級腕時計のロレックス15本、時価総額1800万円相当をだまし取った疑いで1年9カ月の間、国際手配されていました。 2024年に世間を大きく騒がせた“トケマッチ事件”。 トケマッチとは所有者から高級腕時計を預かり、借りたい人に貸すというサービス。 借りた人が支払うレンタル料の一部が所有者に入る仕組みでした。 しかし2024年1月下旬、突然ホームページで会社の解散とサービスの終了を発表。 その後、福原容疑者は元社員の永田大輔容疑者らとともに中東のドバイに逃亡していました。 福原容疑者らは腕時計を所有者に返却しないまま、無断で買い取り店などで売りさばき、得た金を暗号資産の購入などに充てていたといいます。 トケマッチを巡っては45の都道府県で、約650人から預けた腕時計が返却されないなどの相談が寄せられ、被害額は28億円以上に上るということです。 時計を預けていた被害者は、「もう返ってくるのか返ってこないのかわからない。持ち逃げされているのか何されているのかわからない」「少しでも時計が返ってくること、もしくは被害金額が戻ってくることを願う」などと話しました。 そして12月、UAE当局から「福原容疑者の身柄を確保した」と連絡があり現地に捜査員を派遣。 身柄の引き渡しを受け、成田空港到着後に逮捕に至ったということです。 また、元社員の中山大志容疑者(44)も詐欺の疑いで逮捕。 しかし、福原容疑者とともにドバイに渡った永田容疑者は依然として逃亡したままで、警視庁が行方を追っています。 ――被害者は約650人、被害額は28億円以上ということで今後の捜査も注目ですよね? SPキャスター・柳澤秀夫さん: 1700本ぐらい預かって1300本を質屋に売却してる。初めからこうなると分かったうえでやってたような気がするんですよね。 ――腕時計以外にも車や洋服など、いろんなシェアリングサービスがありますが、今回の事件の影響はどう見ますか? SPキャスター・柳澤秀夫さん: こういった詐欺の手口は時代の微妙な変化を巧みに捉えながら、新手の手口を開発してきています。我々もその辺は、時代の変化を敏感に感じ取って対策を講じる必要があると思います。

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