米オレゴン州ポートランドで連邦当局が発砲、2人負傷

米オレゴン州ポートランドで8日、連邦当局が関係する銃撃事件が発生し、2人が負傷したと当局が発表した。ポートランド市警は声明で、男性と女性が病院に搬送されたが、容体は不明だと明らかにした。 国土安全保障省(DHS)によると、事件は現地時間午後2時19分(日本時間9日午前7時19分)に発生。南米ヴェネズエラ出身のギャング構成員の車両を、当局が停車させた際、男性が車で捜査官を「ひこうとした」とのだと、DHSは説明した。 この前日にはミネソタ州ミネアポリスで、移民税関捜査局(ICE)職員に撃たれた女性が死亡。連邦当局の行動について、アメリカ各地で批判と抗議が広がっている。 ポートランドでの事案についてDHSは、ソーシャルメディア「X」で、捜査員が停車させた車両に乗っていたのは「国際犯罪組織トレン・デ・アラグアの売春組織に関与するヴェネズエラ国籍の不法滞在者で、最近ポートランドで発生した銃撃事件にも関与している」と述べた。 DHSはさらに、「捜査員が車両の乗員に身分を明かしたところ、運転手は車を武器化し、捜査員をひこうとした。捜査員は生命の危険を感じ、自衛のために発砲した。運転手は同乗者と共に車で逃走した」としている。 ポートランド市警は声明で、市警の警官は関与しておらず、銃撃発生の通報を受けて現場に呼ばれたと説明した。 警察は、撃たれた2人を銃撃現場から数ブロック離れた場所で発見したと説明した。2人の身元は明らかにしていない。 「警官が止血帯を使い、救急隊を要請した後、2人は病院に搬送された」ものの、「容体は不明だ」と市警は説明している。 ポートランドのネイサン・ヴァスケス地区検事は、銃撃現場から報道陣に対し、自分は「監視し、支援し、徹底的で完全な捜査が確かに行われるよう、ここに来ている」と述べた。 検事はさらに、「証拠が完全に保全されること、そして今日ここで何が起きたのか、すべての事実が確かに得られるようにする。それができるよう、大いに願っている」と述べた。 検事の発言に先立ち、ミネアポリスでの事件についてはミネソタ州当局が、ICE職員の発砲で死亡したルネー・ニコール・グッド氏について、連邦捜査局(FBI)が地元捜査員を捜査に参加させないと明らかにしている。 ポートランド市警のボブ・デイ本部長は8日、「事件捜査はまだ初期段階」だと述べた。 「ミネアポリスの銃撃を受けて、多くの人が強く怒り、緊張しているのは理解している。しかし、我々がさらに情報を得るため捜査する間、地域社会には冷静でいてもらいたい」とも、本部長は呼びかけた。 デイ本部長はこの後の記者会見で、ポートランド市ヘイズルウッド地区で起きた今回の事件について、捜査はFBIが主導していると明らかにした。 ポートランドのキース・ウィルソン市長も声明を発表し、この事件の捜査が続く間、ICEは市内での作戦行動を全て中止するよう求めた。 「ここで何があったのか、連邦政府がなんと言っているのかは承知している」、「かつて(連邦政府の)言うことを額面通り信じることのできた時もあった。その時はもうとっくの昔に過ぎ去っている」と、市長は述べた。 ポートランドでは、ドナルド・トランプ米大統領に抗議する大規模のデモが過去に繰り返された。 ポートランド市警は7日夜には、ナイフで他人を脅したとされる抗議者1人を脅迫の疑いで逮捕している。 ルー・フレデリック州議会上院議員(民主党)は、8日の銃撃について捜査には地元当局が関与する必要があり、そうでなければ「地域社会は捜査結果が偏っていないとは、信用しないだろう」とBBCに話した。 「緊張が高まっていて、街頭では緊迫した状況が続いていることは、もう何週間も前から明らかだった」と、議員はトランプ政権に対する市内の抗議活動に言及しながら述べた。 「そして残念ながら今回の悲劇は、予見可能だったと私は思う」とも議員は話した。 (英語記事 Two wounded in shooting involving federal agents in Portland)

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