【映画コラム】原作はリチャード・バックマン(スティーブン・キング)と東野圭吾『ランニング・マン』『クスノキの番人』

『ランニング・マン』(1月30日公開) 多くの人々が過酷な生活を強いられている近未来。職を失い、重い病を抱えた娘の医療費にも困窮していたベン(グレン・パウエル)は、優勝者に巨額の賞金が与えられるデスゲーム「ランニング・マン」への参加を決意する。 だが、ゲームの実態は、巨大ネットワーク企業が主催する世界最大のリアリティーショーであり、挑戦者の命懸けの逃走劇を全世界の観客が視聴するというものだった。 逃走範囲は無制限。高度な殺人スキルを持ったハンターたちが挑戦者を追跡し、さらには視聴者までもが懸賞金目当てで挑戦者を追いかけるという狂気のサバイバルが幕を開ける。 逃げ切れば大金を手にできるが、捕まれば即死という“命懸けの鬼ごっこ”に挑む男の運命を描いたノンストップアクション。 スティーブン・キングがリチャード・バックマン名義で1982年に発表し、アーノルド・シュワルツェネッガー主演で『バトルランナー』(87)として映画化された小説を、『ベイビー・ドライバー』(17)『ラストナイト・イン・ソーホー』(21)などのエドガー・ライト監督が新たに映画化。 ベンをゲームへと誘う冷酷なテレビプロデューサーをジョシュ・ブローリン、ショーの司会者をコールマン・ドミンゴが演じる。 キングの原作の時代設定は2025年。『バトルランナー』の頃は絵空事に思えたAIによる動画の書き換え、フェイクニュースや対立をあおるメディアの描写などが今は現実のものとなった。その意味では、時宜を得た再映画化だと言えるが、映画マニアとしても知られるライト監督らしく、80年代の雰囲気を感じさせるところもある。 決してスーパーマンではないベンと次から次へと現れるさまざまなハンターたちとの対決シーンが見どころで、パウエルも熱演を見せる。 また、近未来のテレビ業界を描いたSF的な発想として、誕生から人生の全てをテレビのリアリティーショーで生中継されていた男を描いた、ジム・キャリー主演の『トゥルーマン・ショー』(98)のおかしさと怖さを思い出した。

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