3カ月以上続いている日本と中国の外交的対立が一層激化する見通しだ。日本が4年ぶりに中国漁船を拿捕し、船長を逮捕したためだ。昨年11月、高市早苗首相の「台湾有事の際の自衛隊介入示唆」発言以降、連日「日本叩き」を展開している中国に対し、日本が漁船拿捕というカードで対抗した格好だ。 13日、水産庁は長崎県五島市の女島灯台から南西約165キロ離れた日本の排他的経済水域(EEZ)内の海域で、停止命令を拒否した中国漁船を拿捕したと発表した。中国籍の47歳の船長は現行犯で逮捕された。水産庁漁業監督官による現場検査のための停船命令を無視して逃走した疑い(漁業主権法違反)だ。 日本の法律は、EEZ内での無許可操業や停船命令拒否を厳格に禁止している。漁業主権法によれば、停船命令違反時には最大3年の懲役または3000万円の罰金に処される可能性がある。 水産庁は船長と乗組員を福岡などへ移送し、正確な経緯を調査する方針だ。サバやアジなどの漁に従事していたとされる該当の船舶には、船長を含め11人が搭乗していたという。 今回の拿捕は、ただでさえ葛藤が深まっている中日間の外交関係をさらに悪化させる可能性が高い。中国は昨年11月7日、高市首相が衆議院予算委員会で「(台湾海峡で)戦艦を使って、武力の行使も伴うものであれば、これはどう考えても存立危機事態になりうるケースだと考える」と台湾有事の自衛隊介入の可能性を示唆して以降、日本に対して強い圧迫を続けている。 中国は「限日令(中国による日本観光・コンテンツ制限)」を通じて自国民に日本旅行や留学の自粛令を出し、日本産水産物の輸入も停止した。先月6日からは、レアアースを含め軍事転用可能な「二重用途物資」の日本への輸出を全面的に禁止する高強度の制裁も行っている。 これに対して日本政府が厳正な法的対応を前面に掲げ、漁船拿捕カードで中国への対抗姿勢を強めている。日本当局が中国漁船を拿捕したのは2022年以来4年ぶり。今年に入り水産庁が外国漁船を強制的に抑留したのも初めてとなる。 さらに、中国漁船の拿捕は中日外交対立において象徴的な意味を持つ。2010年に尖閣諸島(中国名・釣魚島)海域で、日本の巡視船が中国漁船を拿捕し中国人船長を拘束したことで、中日対立が大きく再燃した経緯があるためだ。その後、中国政府は全面的なレアアース輸出統制で圧力をかけ、日本はわずか1日で船長を釈放した。 こうした前例があるにもかかわらず、日本政府が果敢に中国漁船の拿捕に踏み切った背景には、8日の衆議院選挙での圧勝があるとの分析が出ている。執権自民党が今回の選挙で単独で全議席(465議席)の3分の2(310議席)を超える316議席を獲得し、高市首相の政治的自信が深まったためだ。実際に昨年11月の中国による対日圧迫外交以降、高市首相の支持率はむしろ上昇した。これを足がかりに高市首相は国会解散および総選挙の勝負に出て、圧勝によって政局の主導権を確保した。 今回の事態を巡って、中国当局の立場はまだ発表されていない。しかし、強力な反発が予想される。中国外交部は9日、衆議院選挙の結果に対して「日本の執権当局は過去の軍国主義の轍を踏んではならない。日本の極右勢力が勝手な行動を取る場合、日本国内の世論と国際社会から強力な打撃を受けることになるだろう」と警告していた。 11日にも、中国外交部の林剣報道官は「慰安婦強制連行は日本軍国主義が犯した重大な罪責であり、該当被害者の権利を厳重に踏みにじったものだ。確固たる証拠が山のようにあり、否定することはできない」とし、「日本は侵略の歴史を深刻に反省し、その罪責が被害者にもたらした深大な災難を振り返るべきだ」と猛非難した。