ドナルド・トランプ米大統領の政治ブレーンと呼ばれたスティーブ・バノン元ホワイトハウス首席戦略官が、ジェフリー・エプスタイン氏とフランシスコ前教皇の権威を失墜させることを議論していたと、14日(現地時間)、米CNNが報じた。 CNNは、エプスタイン氏が2008年に児童性犯罪で有罪判決を受けてから数年が経過した後も、未成年者の性売買容疑で逮捕される直前まで、バノン氏がエプスタイン氏と緊密に連絡を取り続けていたと指摘した。 最近公開された米司法省の「エプスタイン・ファイル」によると、バノン元ホワイトハウス首席戦略官は2019年6月、エプスタイン氏に送ったメッセージで「フランシスコ(教皇)を引きずり下ろす」と述べた。続けて「クリントン夫妻、習(中国国家主席)、EU(欧州連合)」に言及し、彼らも共に打倒しようと呼びかけた。 フランシスコ前教皇は民族主義を強く批判し、移民擁護を教皇職の核心的価値に据え、トランプ氏の極右的世界観に対抗してきた人物だ。 バノン氏はこのフランシスコ前教皇を、自らの主要思想である「主権主義」の障害と見なしていた。主権主義は2018年から2019年にかけて欧州を席巻した民族主義的ポピュリズムの一つだ。 バノン氏は2018年、英週刊誌「ザ・スペクテーター」とのインタビューで教皇を「軽蔑にも値しない人物」と呼び、「グローバリストのエリート」の側に立っていると非難した。当時イタリア副首相だった極右政治家マッテオ・サルビーニ氏には「教皇を攻撃せよ」と促したこともある。 またバノン氏はエプスタイン氏に送ったメッセージで、書籍『バチカンのクローゼットで(邦題:ソドム バチカン教皇庁最大の秘密)』に言及した。2019年に出版されたこの本は、バチカンの聖職者の80%が同性愛者だと主張し、論争を呼んだ。 バノン氏は著者と会い、映画化の権利契約などを協議した後、エプスタイン氏にメッセージを送り、「今やあなたが映画のエグゼクティブ・プロデューサーだ」と述べた。 彼らはフランシスコ前教皇を嘲笑の対象にすることもあった。 フランシスコ前教皇の側近だったアントニオ・スパダロ神父はCNNに対し、「バノン氏のメッセージは、戦略的目的のために霊的権威と政治的権力を結びつけようとする欲望を示している」と述べ、教皇はこうした結合に抵抗してきたと語った。