Meta、著名人悪用の「なりすまし詐欺広告」に法的措置

Metaは、著名人を悪用したなりすまし型詐欺広告を配信していた、ブラジルと中国の広告主、サブスクリプション詐欺やクローキングを行なっていたベトナム拠点の広告主に対し、複数の訴訟を提起した。Metaの執行システムを回避できると宣伝していたマーケティングコンサルタント8名に対しても業務停止要求を送付している。 Metaは、プラットフォーム内外を問わず、詐欺行為の特定と排除に積極的に取り組んでいるとしており、最近では、英国とナイジェリアの法執行機関と緊密に連携し、詐欺拠点の摘発を支援している。これにより7名の逮捕者を出している。 今回は、著名人やブランドになりすまして利用者を欺いた4つの詐欺広告主に対し、法的措置として訴訟を提起したもの。これらの詐欺行為者に対しては、技術的な執行措置を講じており、決済手段の停止、Metaプラットフォーム上の関連アカウントの無効化、詐欺に利用されたWebサイトのドメイン名のブロックを実行。業界パートナーとも情報を共有し、同様の対策が講じられるよう連携している。 同社はこの取り組みについて、Metaのプラットフォームを悪用し、他者を欺こうとする者には断固として責任を追及するという明確なメッセージだとしている。 Metaは、著名人を悪用した詐欺への対策として、これらの手口で繰り返し不正利用される著名人の画像を保護する仕組みを開発。現在、世界で50万人以上の著名人および公的人物の画像を保護対象としている。 ブラジルでの訴訟では、ブラジル拠点のVitor Lourenço de SouzaおよびMilena Luciani Sanchezが、著名人の画像や音声を改変して不正に利用し、不正な医療関連製品を宣伝。ブラジルに拠点を置くB&B Suplementos e Cosméticos、Brites Academia de Treinamento、Daniel de Brites Macieira Cordeiro、およびJosé Victor de Brites Chaves de Araújoは、著名な医師のディープフェイクを用いて詐欺的な事業活動に関与。同グループは、規制当局の承認を受けていない医療関連製品を宣伝するとともに、同様の手法を教える講座も販売していた。 中国に拠点を置くShenzhen Yunzheng Technologyは、米国や日本を含む複数の国を対象に、著名人を悪用した詐欺広告を配信し、詐欺的な「投資グループ」への参加を勧誘する大規模な詐欺スキームの一環として、こうした行為を行なっていた。 Metaは、著名人へのなりすまし詐欺への対策を継続するとともに、個人アカウントおよび正規の事業者を不正行為から保護するための製品機能の強化を進めている。 ベトナムを拠点としたグループが行なっていたクローキングは、広告にリンクされたWebサイトの実態を隠し、一見正当な広告に紐づいているかのように表示する一方で、実際の利用者には異なる内容を表示させる、広告審査システムを欺く悪質な手法。 最新のツールではAIを活用し、クローキングの分析能力を強化しながら、有害なWebサイトへリダイレクトする広告の検知精度を向上させている。これにより、対応を迅速化するほか、利用者から悪質広告の疑いに関する報告があった場合にも、速やかな対応が可能になる。 Metaは、クローキングによりMetaの広告審査プロセスを回避したとして、ベトナム拠点のLý Văn Lâmに対し訴訟を提起。Longchampなどの著名ブランドの商品を大幅割引で提供すると称する詐欺広告を配信し、アンケート回答を条件に利用者を誘導していた。広告に接触した利用者は、最終的に商品を受け取ることがないにもかかわらず、クレジットカード情報の入力を求められるWebサイトへ誘導されていた。さらに、利用者の同意のないクレジットカードの継続的な請求が発生する「サブスクリプション詐欺」の被害も確認されている。

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