26年前の名古屋女性殺害事件 容疑者の女を殺人罪で起訴 名地検

名古屋市西区のアパートの一室で1999年、住人の高羽(たかば)奈美子さん(当時32)が殺害された事件で、名古屋地検は5日、殺人容疑で逮捕された安福(やすふく)久美子容疑者(69)=同市港区=を殺人罪で起訴し、発表した。地検は認否を明らかにしていない。容疑者の精神鑑定の結果などを踏まえ、刑事責任能力に問題はないと判断したとみられる。 この事件では、99年11月13日午後2時半ごろ、西区のアパートの一室で、高羽さんが遺体で発見された。死因は首などを刃物で刺されたことによる失血死だった。 安福容疑者は、高羽さんの夫、悟さん(69)の高校時代の同級生。昨年10月31日、現場の血痕のDNA型と容疑者のものとの一致が確認され、高羽さんへの殺人容疑で愛知県警に逮捕された。地検は昨年11月14日~今年2月27日、容疑者の鑑定留置を行い、事件当時の精神状態などを調べていた。 捜査関係者によると、県警は容疑者に対し昨年8月からDNAの提供を求めていたが拒否されていた。同10月30日に提供に応じ、県警西署に出頭。逮捕直後は「合っています」と容疑を認めていた。逮捕までの26年間について「毎日が不安だった」などと話していたが、その後、黙秘に転じたという。 2010年に殺人事件などの時効が廃止されて、捜査は続き、県警は5千人以上の関係者から話を聞いていた。 ■鑑定留置とは 鑑定留置 刑事訴訟法に基づく手続きで、精神科医が事件当時の精神状態や、それが犯行に与えた影響などを調べる。容疑者や関係者への聞き取りのほか、供述調書の確認、身体検査や心理検査などが行われる。 また、裁判員裁判の場合、鑑定留置とは別に、起訴から公判までの間に争点などを絞り込む公判前整理手続きの期間中、弁護側からの請求などを受けて裁判員法に基づく精神鑑定が行われる例もある。 ■名古屋市西区の女性殺害事件の経緯 (警察や関係者への取材から) 1999年6月 被害者の夫・高羽悟さんと安福久美子容疑者が同窓会で再会 1999年11月 悟さんの留守中、妻の奈美子さんが自宅で殺害される 2009年2月 殺人事件被害者遺族の会「宙の会」が発足し、悟さんも参加 2010年4月 法改正で殺人事件などの公訴時効が廃止される 2015年4月 愛知県警が犯人とみられる女の似顔絵などを公開 2020年2月 警察庁が捜査特別報奨金の対象事件に指定 2025年8月 愛知県警が安福容疑者にDNAの提出を求めるが拒否 2025年10月 安福容疑者がDNAの提出に応じ出頭、その翌日に逮捕 2025年11月 安福容疑者の鑑定留置が始まる 2026年2月 鑑定留置が終了 2026年3月 名古屋地検が安福容疑者を殺人罪で起訴

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