「えん罪の可能性がある」と認められた場合、刑事裁判をやり直す最終的な救済制度「再審」。 「再審」に関する法律の改正案をめぐって、自民党内の会議で異論が相次ぎ、法務省が法案の修正を迫られる事態となっています。何が問題となっているのでしょうか? ■「再審」制度 どう変える?大きな焦点は 井上貴博キャスター: 「えん罪の可能性がある」と認められた場合、裁判をやり直す制度=「再審」制度。この制度の内容をどう変えるかが今、大きな焦点になっています。 日本は「三審制」で、▼地裁、▼高裁、▼最高裁と3回審理するという制度になっています。 現在の再審制度では、審理後に受刑者などが地裁に再審を請求することができます。 地裁が再審を決定しても、検察は「抗告(=不服を申し立て)」ができます。検察が抗告した場合、審理は高裁にうつります。 高裁が再審を支持しても、検察は再び抗告(=不服を申し立て)でき、その後は最高裁で審理がされます。 最高裁で再審開始が決定されて、ようやく再審が始まるということです。 ■袴田巌さんのケース 再審決定から無罪確定まで10年 井上キャスター: 1966年の静岡県一家4人殺人事件で死刑判決を受け、その後、再審無罪となった袴田巌さんのケースではどのくらいかかったのでしょうか。 2014年:地裁が再審決定 →検察が抗告し、最高裁まで争う 2023年:再審開始 2024年:「無罪」判決 袴田さんは、逮捕から48年間も身柄を勾留されました。 また、静岡地裁が再審請求を認め、釈放された後も検察側は最高裁まで争い、最終的に無罪が確定するまで、釈放から約10年かかりました。 えん罪被害者の救済にかかる時間の長さが問題視されましたが、検察の抗告を認めるか、認めないかが最大のポイントなのでしょうか。 ■「厳正な手続き」か「迅速な救済」か 修正案どうなる TBS報道局社会部 法務・検察担当 重松大輝 記者: 政府が出した原案では「検察の抗告権」が維持される方針だったため、自民党内や議連から「これでは審理の長期化が解消されない」「冤罪救済に逆行する」と強い異論が出ました。