「ゾンビたばこ」密輸容疑で逮捕 摘発相次ぎ流通拡大を警戒 警視庁

ビンに入れた指定薬物エトミデートをマレーシアから密輸したとして、警視庁は、台湾籍の無職、陳建国容疑者(64)=住居不定=を医薬品医療機器法違反などの疑いで現行犯逮捕し、21日に発表した。「ビンの中身がエトミデートとは知らなかった」と容疑の一部を否認しているという。 エトミデートは、過剰摂取すると手足のけいれんなどを起こす作用のある指定薬物で、「ゾンビたばこ」とも呼ばれる。警視庁は16日にも、タイからエトミデートの結晶約4キロを密輸したとして、台湾籍の女(50)を同法違反などの疑いで逮捕していた。 警視庁は、国際的な密輸組織が日本でのエトミデートの流通拡大を狙っている可能性があるとみて、捜査している。 薬物銃器対策課によると、逮捕容疑は19日、マレーシアのクアラルンプール国際空港から、エトミデートを含む液体の入ったビン(約1.5キロ)をスーツケースに隠し、羽田空港に密輸したというもの。ビンには、ココナツオイルなどと書かれていたという。 ■意識障害や呼吸困難、乱用に警戒 供述によると、容疑者は、SNSで知り合った男に「お金がほしい」と相談したところ、「外国に行き、人が買ったものを人に渡す仕事がある。5万台湾ドル(約25万円)を受け取れる」と案内されたという。 厚生労働省によると、海外では麻酔薬に使用されている医薬品成分だが、国内では未承認だという。使用すると意識障害や呼吸抑制など、重大な健康被害が生じるおそれがあるという。 今年1~2月には、プロ野球・広島カープの元選手が自宅で使用したとして同法違反容疑で逮捕、起訴されており、警察などは、国内での乱用の広がりに警戒を強めている。(西岡矩毅)

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