警視庁は28日、麻薬取締法違反の疑いでバレーボール男子日本代表の佐藤駿一郎容疑者(26)を逮捕した。都内のパチンコ店で乾燥大麻を所持した疑い。これを受け、日本バレーボール協会は佐藤容疑者の代表登録を抹消。味の素ナショナルトレーニングセンター(東京都北区)で同日予定されていた開幕会見や公開練習は中止され、協会幹部が対応に追われた。9月のアジア選手権(福岡)で28年ロサンゼルス五輪出場権獲得を目指すチームに激震が走った。 男子バレー界に前代未聞の事態が起きた。日本代表の佐藤容疑者が、代表合宿中に麻薬取締法違反(所持)の疑いで逮捕された。この日予定されていた新シーズンを告げる開幕会見は中止され、日本協会による説明会見に変わった。国分裕之専務理事は「代表選手の逮捕ということで非常に重く受け止めている。大変遺憾」と謝罪し、深く頭を下げた。 佐藤容疑者の逮捕容疑は27日夕、板橋区のパチンコ店で大麻を所持した疑い。南部正司技術委員長の説明よると、25日に代表合流した佐藤容疑者は27日午後の自由時間にチームメート数人とパチンコ店を訪れた。その後、店に置き忘れたバッグの中から乾燥大麻が発見された。午後8時ごろ、南部委員長が警察から連絡を受けた。佐藤容疑者は「ご迷惑をお掛けし、大変申し訳ございませんでした」と話したという。この日午前に逮捕となった。 身長2メートル5の佐藤容疑者は次世代を担うミドルブロッカー。南部委員長は「25年に活躍し大きな期待を持てた選手」と話す。今回の逮捕を受け、同日付で代表登録は抹消。チームは五輪切符が懸かるアジア選手権優勝を目指すが、国分専務理事は他選手の状況について「かなり精神的にも参っていると思う」と影響を心配した。 この日、チームは動揺が広がる中でも練習を行ったもようだが、会見や公開練習は中止となった。今後の日程について南部委員長は「できるだけ崩すことなく計画通りに進めていければ」と説明。来月にネーションズリーグ開幕を控える中、前代未聞の事態が及ぼす影響は計り知れない。 ◇佐藤 駿一郎(さとう・しゅんいちろう)2000年(平12)5月17日生まれ、仙台市出身の26歳。東北高、東海大卒業後の23年にVリーグ・ジェイテクト入団。24年からフィンランドのフリカーニ・ロイマーで1年プレー。今季はSVリーグ・名古屋に所属し、退団が決まっていた。25年ネーションズリーグ、22、25年世界選手権に出場。2メートル5、95キロ。