プーチン氏を批判してきたロシア反体制派の風刺画家、亡命先ポーランドで暗殺される

ロシアのウラジーミル・プーチン大統領とその周辺の権力者たちを厳しく批判してきたロシア出身の反体制派風刺画家、セミヨン・スクレペツキー(44、本名ロベルト・クゾフコフ)さんが、亡命先のポーランドで暗殺された。 ポーランドのポルスキエ・ラジオやドイツ紙ツァイトなどによると、スクレペツキーさんは15日午前10時ごろ(現地時間)、ベラルーシ国境から約35キロメートル離れたポーランド東部の都市ビャワポドラスカで銃撃を受け、死亡した。 ルブリン検察庁と現地メディアは、犯人が拳銃で3発発砲した後、被害者が倒れると至近距離からさらに2発を撃ち込み、残忍なとどめ撃ちを加えたと伝えた。 ポーランドの捜査当局は事件発生後、ビャワポドラスカ駐在のベラルーシ領事館近くで、いずれもベラルーシ国籍の33歳と37歳の容疑者2人を逮捕した。当局は、この2人以外にも逃走した共犯者がいる可能性を視野に捜査を続けている。 ロシア・シベリア南部のアルタイ共和国生まれのスクレペツキーさんは、プーチン大統領はもちろん、ベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ大統領やチェチェン共和国のラムザン・カディロフ首長など、クレムリン寄りの人物たちを鋭く風刺した肖像画を描いてきた人物だ。 また、獄中で不審死を遂げた野党指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏の肖像画も手がけたことがある。スクレペツキーさんはクレムリンによる政治的迫害や身の危険から逃れるため、2021年にポーランドへ亡命した。 スクレペツキーさんは殺害されるわずか3日前の12日、ロシアの祝日「ロシアの日」に合わせ、ドイツ・ベルリンのロシア大使館前で激しい抗議デモを行った。 当時スクレペツキーさんは、プーチン大統領と旧ソ連の独裁者ヨシフ・スターリンをイエスと聖母マリアになぞらえた挑発的な宗教画風の肖像画を掲げて行進し、ロシア国旗をゴミ箱に投げ込むパフォーマンスで注目を集めた。 スクレペツキーさんは殺害されるわずか1時間前、自身のテレグラムに「ベルリンでの抗議デモがロシアの愛国主義者たちの間で広く知られるようになり、性的暴行の脅迫を受けた」と投稿しており、今回の暗殺がスクレペツキーさんの反体制的な抗議活動と密接に関連している可能性を示唆した。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする