外観写真、現金の保管場所も トクリュウに情報流す「案件屋」逮捕

2025年12月に東京都立川市のアパートで現金930万円が盗まれる事件があり、警視庁捜査3課は3日、被害者の資産や自宅に関する情報を指示役らに流していたとされる「案件屋」を窃盗と住居侵入容疑で逮捕した。首都圏各地では、相手の資産情報を事前に得た「闇バイト」らによる強盗、窃盗事件が相次いでおり、背後でこうした情報提供役が暗躍しているとみられていた。警視庁による案件屋の逮捕は初めて。 警視庁によると、逮捕されたのは前橋市城東町3の職業不詳、石倉颯杜(はやと)容疑者(26)。逮捕容疑は25年12月4日夜、立川市のアパート2階にある20代男性方に侵入し、現金930万円や財布など13点(計493万円相当)を盗んだとしている。認否を明らかにしていない。 事件では既に、闇バイトで集められた匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ=匿流)とみられる指示役や実行役ら計8人が逮捕された。石倉容疑者は11月にSNSで「仕事」を探していた指示役の男性と知り合い、12月上旬に被害者宅の外観写真や手書きの間取り図を送っていた。現金やブランド品の保管場所まで「ベッドの下の引き出し」などと伝えていたという。 石倉容疑者は、盗まれた現金のうち約400万円を受け取ったとみられ、今回とは別に他県での強盗や窃盗事件にも関与した可能性がある。 匿流によるとみられる強盗や窃盗事件は1月以降も都内だけで十数件起きている。被害者の資産状況や家族構成に関する情報を集める人物が仲介役や指示役に「案件」と呼ばれる強盗や窃盗の計画を持ち込んでいるとみられ、5月に栃木県上三川町であった強盗殺人事件でもその存在があったとみられている。 同じ住宅や店舗が、別の実行役によって複数回襲われる事案もあり、案件屋の存在が事件が相次ぐ一因になっている。【朝比奈由佳】

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