児童虐待の相談1626件 「家族」からの通報増加 石川

2025年度に石川県内の児童相談所で対応した児童虐待は1626件で、過去3番目に多かった前年度と同数となったことが、県のまとめで分かった。虐待内容や虐待者の構成に大きな変化はなかったが、児相への通報元は「家族」からが235件(前年度比90件増)に増加。県は「虐待を家庭内だけではなく、社会として解決しようという意識が高まっているのではないか」と分析している。 ◇「まずは相談が大切」 県によると、児相への相談経路を見ると、最多は前年度と同じ「警察」で757件(同24件減)。2番目に多かったのが「家族」で、前年度の4番目から順位が上がった。「市町など」が191件(同78件減)、「学校」が153件(同29件減)、「近隣・知人・親戚」が134件(同10件増)と続いた。 5月には、プロ野球巨人の監督だった阿部慎之助氏が自宅で長女を暴行した疑いで逮捕・釈放される事件が発生。阿部氏はその後、不起訴処分(起訴猶予)となったが、事件は長女が生成人工知能(AI)「チャットGPT」に父親からの暴力について尋ね、回答に沿って児相へ連絡したことがきっかけだった。本人からの通報も、分類上は「家族」からの通報となるという。県の担当者は「児相に相談があった場合、緊急性などを考慮して警察へ通報する場合はある。まずは相談することが大切」と話す。 ◇主な虐待者は…実父、実母で9割占め 虐待の内容別では、子どもの面前で配偶者らに暴力を振るう面前DVや子どもへの暴言といった「心理的虐待」が894件(同3件増)▽殴る、蹴るなどの「身体的虐待」が494件(同25件増)▽食事を与えないといった「ネグレクト(育児放棄)」が225件(同29件減)▽「性的虐待」が13件(同1件増)――だった。 年齢別では、小学生が576件(同8件減)と最も多く、3歳~就学前が427件(同22件増)▽3歳未満が274件(同12件減)▽中学生が238件(同12件増)――などと続いた。 主な虐待者は、実父が788件(同15件増)で最も多く、続く実母は720件(同27件減)で、この両者で92・7%を占めた。 子育て家庭の育児不安を軽減するため、県は市町と連携して保健師による家庭訪問などを展開する。県の担当者は「虐待かもと思ったら、ためらわずに189番(24時間対応の児童相談所全国共通ダイヤル)に電話してほしい」と呼びかけている。【衛藤達生】

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