イスラエルのネタニヤフ首相を拘束できるかについて検討しているとの発言が波紋を呼んでいたニューヨーク(NY)市のマムダニ市長は、21日夜のビデオ声明で、市には「法的権限がない」との結論に至ったと明らかにした。 ネタニヤフ氏は戦争犯罪や人道に対する罪の疑いで国際刑事裁判所(ICC)から逮捕状が出ている。9月には国連総会への出席のため、NY市を訪れることが見込まれる。 声明ではNY市には拘束する権限がないと結論づけたが、マムダニ氏は、ネタニヤフ氏について「他の戦争犯罪者と同様、NY市には歓迎はしない」と述べた。その上で米国政府に対して、ICCに加わり、逮捕状を執行するよう呼びかけた。米国はICCに加盟していない。 ■当初の発言にトランプ大統領も反応 マムダニ氏は2025年の市長選で、ネタニヤフ氏の拘束を地元警察に指示する考えを示していた。今月18日に公開された米紙ニューヨーク・タイムズのインタビューで、ネタニヤフ氏が同市を訪れた場合の対応を改めて問われ「法務部門と活発に協議をしている」などと発言した。 イスラエル政府は政治的パフォーマンスだと反発し、トランプ大統領も「米国ではいかなる形でも拘束されない」とSNSで発信していた。 トランプ政権は米軍人や政府関係者が訴追される恐れがあるとして、ICC職員への制裁などを通じて圧力を強めている。13日にはICCの「解体」に向けた取り組みを始めるとも発表している。(ニューヨーク=田中恭太)