東京・歌舞伎町の「トー横」で知り合った少女に向精神薬を営利目的で譲り渡したとして、警視庁は、無職の井上翔太容疑者(24)=住居不定=を麻薬取締法違反(営利目的譲渡)の疑いで逮捕し、24日発表した。井上容疑者は、薬を譲り渡したことは認める一方、「お金欲しさや利益のための販売はしていない」と供述しているという。 井上容疑者はトー横に出入りする一部の少女らの間で「薬を売っている人」として知られ、複数の少女が「(容疑者から)薬を買った」と話しているという。警視庁は、他にも複数の少女らに薬が売られ、薬は少女らの間でオーバードーズ(OD、過剰摂取)に使われていた可能性があるとみて調べる。 少年育成課によると、逮捕容疑は5月、トー横で知り合った女子高校生(16)に対し、新宿区内で睡眠薬や精神安定剤など計約420錠を計約19万円で譲り渡したというもの。 これらの薬は市販薬ではなく、医師の処方箋(せん)が必要な医療用医薬品だった。容疑者は警視庁の調べに対し、「トー横で知り合った友人に『手軽にお金を稼げる』と勧められた。販売していた薬は都内のクリニックに通って入手した」などと供述しているという。 警視庁は、井上容疑者が別の少女らにクリニックを受診させ、医療証などを利用して無料で処方された薬を回収していた可能性もあるとみて、さらに調べている。 容疑者は、トー横で知り合った少女2人に性的暴行を加えたり売春をさせたりしたとしてこれまでに2回逮捕され、不同意性交などの罪で起訴されていた。(太田原奈都乃)