<独自>厳戒の平和記念式典 中核派・集団暴行事件後に広島市の委託警備費は約9倍に急増

広島市が毎年8月6日に平和記念公園(同市中区)で開く平和記念式典で、過激派の中核派活動家が市職員に集団で暴行した令和5年発生の事件以降、民間への委託警備にかかる費用が急増していることが4日、分かった。過去5年の支出命令書を産経新聞が情報開示請求で入手した。活動家らは昨年も市の警告を無視して公園内の原爆ドーム前を占拠。一般来場者の安全を確保するため市が公金を投入せざるを得ない実態が浮かぶ。 8月6日に民間業者が主に担う業務は「会場入口等警備」。開示請求で明らかになった関係資料によると、新型コロナウイルス禍明けで事件が起きた5年は委託料が382万5800円だったが、翌年の6年は2562万4500円に、7年は3280万2000円へと膨れ上がった。 市は6年から安全対策の一環として、入場規制エリアを拡大。原爆ドームを含む公園全体を対象とした。式典には首相ら国内外の要人が参列するため警察当局の要請もあり、一般参列者には、ゲート型金属探知機で検査を行うなど警備を強化している。 市によると、委託料増加分の大部分は探知機の設置に伴うものだが、規制エリアをドーム周辺にも広げたことで警備員も増員しなくてはならず、結果的に5年比で6年は約7倍、7年も約9倍の伸びとなった。市は規制について「安心、安全で円滑な式典の挙行に必要な措置。事件がなければ、エリアの拡大もなかった」としている。 3、4年は会場入口などの警備にコロナ対策で参列者らが密集しないよう誘導を行う業務などを加えた委託料の総額が300万円に満たなかった。平成27年~令和2年は各年約150万円だった。 事件は5年8月6日午前5時50分ごろに発生。中核派活動家の男5人が平和記念公園にある原爆ドームの北側で、通路確保のために立っていた市職員に体当たりし、暴行したとして、暴力行為法違反(集団的暴行)罪で逮捕、起訴された。広島高裁は7月30日、それぞれ懲役1年2月、1人を執行猶予4年、残る4人を執行猶予3年とした1審広島地裁判決を支持した。(矢田幸己)

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