国連人権理事会が設置した「ミャンマーでの国際法違反を調査する独立調査メカニズム(IIMM)」は11日、ミャンマー国軍が民間人への空爆のほか、恣意(しい)的な拘束、拷問、性的暴力を続けていると報告した。 IIMMは同日、昨年7月1日~今年6月30日を対象とした年次報告書を発表。国軍は昨年12月から今年1月にかけて実施された総選挙を前に民間人への攻撃を激化させ、現在も継続していると指摘した。 報告書によると、空爆の対象は住宅や学校、医療施設、宗教施設、国内避難民キャンプに及び、死傷者も発生。ドローン(小型無人機)やパラモーター(小型エンジン付きのパラグライダー)を使った空爆が増加しているため、民間人は攻撃を察知して避難することが困難になっているという。 IIMMはまた、国軍の拘留施設で恣意的な拘束や拷問、性的暴力が行われている証拠を集めたと報告。特に、2025年に制定された総選挙への批判を取り締まる「選挙保護法」(複数政党による民主的な総選挙の妨害、混乱、破壊からの保護法)に基づき、多数の民間人が逮捕されたと指摘した。同法は、交流サイト(SNS)への批判的なコメントの投稿などに対し、死刑や最長20年の禁錮刑を科すと規定している。 調査では、750件を超える証言のほか、写真、映像、音声、文書、地図、衛星画像、SNS投稿、法医学的証拠など1,600点以上の資料や情報源から収集した証拠を分析した。