屋根修理で高額請求…熊本地震に便乗した悪質商法相次ぐ 窃盗も

熊本地震の被災者の不安につけ込んだ悪質商法や被災家屋を狙った窃盗など、災害に便乗した詐欺まがいの事案や犯罪が確認されている。被災家屋の修理名目のトラブルも多く、熊本県消費生活センターや県警が注意を呼びかけている。 震度6強を観測した八代市では、屋根が壊れた70代男性の自宅に東京都の業者が訪問。「補助金が出ますよ」との勧誘を信じ、男性が金額の書かれていない契約書にサインすると、工事費として約70万円を提示された。話を聞いた娘が不審に思い、8月に市消費生活センターに相談。一定期間内に無条件で契約解除する「クーリングオフ」の手続きを進めることになった。 市消費生活センターには12日時点で家屋修繕に関する訪問契約などで計12件の相談があり、うち2件は悪質な業者の疑いがあった。 県消費生活センターには10日時点で地震関連の相談が計45件寄せられた。このうち約10件は住宅の修理を巡るトラブル。損壊した屋根にブルーシートを敷いた後、修理代として約170万円を請求されたケースや、台風接近を警戒し、壊れた屋根の修理を急いだため、約120万円を請求されたケースは、いずれも契約に至った。住宅の修理を巡るトラブルは2016年の熊本地震でも多発した。センターの担当者は「契約はその場で決めず、周りに相談したり、複数社の見積もりを取ったりして慎重にしてほしい」と呼びかける。 居住者が避難している留守宅を狙った窃盗被害なども起きている。上天草市では8日、車中泊をしていた男性会社員の自宅からエアコンの室外機1台を盗んだとして、天草市の無職男性(47)が窃盗容疑で逮捕される事案があった。 県警によると、災害に便乗した犯罪の認知件数は11日時点で計6件。地震被害の大きい宇城市や氷川町、八代市で、被災家屋から金品が盗まれる事案などが確認された。県警は他県警などから派遣された警察官約450人とパトロール部隊を編成し、警戒に当たる。担当者は「不審者を見たら遠慮なく相談してほしい」と強調した。【栗栖由喜】

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする