タイ・パタヤ地区を拠点とした日本への特殊詐欺事件で、神奈川県警暴力団対策課と加賀町署などは17日、電子計算機使用詐欺の疑いで、愛知県出身で住所不定、無職の男(40)を再逮捕した。県警は同地区で男が特殊詐欺グループの「かけ子」の仕切り役を担っていたとみている。 再逮捕容疑は、氏名不詳者らと共謀して昨年11月14日、市役所職員などになりすまして兵庫県尼崎市の80代女性宅に「健康保険料の還付金を受け取ることができる」などとうその電話をかけ、男らが管理する2口座に計約98万円を振り込ませた、としている。 同課は男の認否を明らかにしていない。 神奈川県警は今年2月、同地区の別荘用建物2棟を拠点に特殊詐欺に関わったとして、電子計算機使用詐欺や詐欺未遂の疑いで、20~40代の男5人を逮捕。押収した資料などから男の関与が浮かんだ。 男は3月、共通の知人を介して知り合った男性をかけ子に勧誘したとして、職業安定法違反(有害業務の労働者募集)の疑いで県警に逮捕されていた。