全裸で塾侵入の容疑者、当て逃げなど約20件関与か けが人は十数人

埼玉県草加市の学習塾敷地内に全裸で無断侵入したとして、住所・職業ともに不詳の西村大輔容疑者(48)が建造物侵入容疑で逮捕された事件で、逮捕前に西村容疑者が起こしたとみられる当て逃げやひき逃げ事件が少なくとも約20件に上ることが、県警への取材で判明した。西村容疑者は盗んだ車で移動しながら数々の事件や事故を起こしたとみられ、県警は全容解明を進める。 県警によると、21日夜には県内から「全裸の男が事故を起こした」などの110番が数十件寄せられていた。県警が防犯カメラの解析などを進めたところ、さいたま市緑区でバイクに乗っていた男性会社員(46)が車にはねられ死亡したひき逃げ事件を含め、西村容疑者が関与したとみられる事故などが約20件確認されたといい、けが人は十数人に上るとみられる。 事故や事件の発生時間帯は、午後8時10分ごろに西村容疑者に関するものとみられる最初の110番が入って以降、逮捕されるまでの約1時間半に集中していた。西村容疑者は、乗用車やタクシーを奪いながら事故を繰り返したとみられ、県警は車の強盗容疑などでも捜査している。 また、午後9時ごろには、川口市差間のコンビニエンスストアに全裸で入店し、生活雑貨とみられる商品数点をレジを通さずに持ち去っていたことも、防犯カメラの映像などで確認されたとしている。 県警は23日、学習塾への建造物侵入容疑に加え、同塾の男性塾長(59)と女子生徒(14)への傷害容疑で西村容疑者を送検した。送検容疑は、学習塾に侵入し男性をマグカップで殴打して頭に全治不詳のけがをさせ、女子生徒の腕を引っ張るなどして両膝に擦り傷を負わせたとしている。【田原拓郎】

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