大阪・西成区で下校中の小学生に車が突っ込み7人が重軽傷を負った事件から1週間。容疑者の男を確保した元警察官で学校支援員の男性が当時の緊迫した状況を語りました。 (学校支援員の男性) 「『痛い』『いやー』6~7人のお子さんが一斉の悲鳴ですよね。大きな。阿鼻叫喚というかなもう悲惨な。はねたと思ったんですね。はねられたんじゃなくてはねたんです」 現場は大阪・西成区・千本小学校の正門からわずか50メートル先の通学路。下校途中だった小学生7人が車にはねられ、うち2人が重傷を負いました。 事件が起きたのは1日の午後1時半ごろ、車が突っ込む瞬間を近くにいた学校の支援員が目撃していました。 (学校支援員の男性) 「あの当時はこの正門の前、この道路のところ、グリーンベルトにいたんです」 「(Q.車が来たときはどうだった?)スピードが遅かった。10キロか15キロぐらい。ただ、向かってきてるんです、我々に。危ないなとどいたんです」 すると車は1度、左へ向きを変えましたがその直後。 (学校支援員の男性) 「子どもを見つけたんでしょうか。一直線で走っていったんです」 「ドカーンというのは聞こえた。物か壁に当たったっていうのが第一印象です」 「学校の門の横にインターホンがあるんです。ちょうど壁の横に。それは職員室に通じていますので、押して『子どもがはねられた。救急と警察をすぐに言うてくれ』とだけ言って走って子どもたちのところに行きました」 児童らの泣き叫ぶ声が響く中、男性はすぐに走り出し車の運転席へ。無我夢中で運転手を取り押さえようとしたといいます。 (学校支援員の男性) 「『運転免許証出せ』と言ったんです。そうしたら後ろのポケットから財布を出してきたんです」 「横みたら子どもたち血だらけで倒れてるんですよ、これは自分からはねにいったから、故意やなとピンときたんで、『殺人未遂で逮捕する』と面と向かって言いました」 「容疑者は何も言わなかったです」 殺人未遂の疑いで現行犯逮捕されたのは、東京・東村山市の無職・矢澤勇希容疑者(28)。事件の2日前に新大阪駅近くで借りたレンタカーで凶行に及んだとみられています。 矢澤勇希容疑者は警察の取り調べに「すべてが嫌になったから人を殺そうとして、乗っていた車で突っ込み、数人の小学生をひき殺そうとした」といった趣旨のことを話しています。 警察は8日、矢澤容疑者の自宅を捜索。ノートや日記などを押収し動機や事件に至るまでの経緯を調べています。 (学校支援員の男性) 「ものすごく悲惨ですよね。子どもがかわいそう。小さい子、保育所・幼稚園を出てきたばっかりの子ですよ」 「あんな子どもを狙うというのは卑劣ですよね。普通の人ではできない。もうそれしか言えない」