名古屋市が発注した観光プロモーション事業で、便宜を図った見返りに、現金を受け取ったとして元担当課長の男が逮捕された事件で、男が逮捕前の任意の調べで容疑を認めていたことがわかりました。 9日朝、送検された名古屋市観光交流部の元担当課長・大塚勝樹容疑者(62)は、おととし3月から去年12月ごろにかけて、市の観光プロモーション事業を広告会社「ニック」に発注する見返りに、私的な飲食代など計約43万円を受け取った疑いがもたれています。 また、「ニック」の取締役・桑原清美容疑者(54)も贈賄の疑いで9日に送検されました。 警察は2人の認否を明らかにしていませんが、その後の捜査関係者への取材で、2人は逮捕前の任意の調べで容疑を認めていたことが新たにわかりました。 大塚容疑者が飲食代金のほかにも出張先の宿泊費やタクシー代などを「ニック」に負担させていたことも新たにわかりました。 大塚容疑者は、市に対し「公務員としてやってはいけないことをしてしまった」などと話し、今年3月末で退職しています。 警察は、9日、市役所に家宅捜索に入り、大塚容疑者がほかにも飲食代金などを要求していたとみて、事件の経緯を調べています。