翠星チークダンスの木佐が紹介【未来に残したい作品3選】 後輩芸人・はるかぜに告ぐも興味津々

吉本興業のお笑いコンビ・はるかぜに告ぐ(一色といろ・とんず)がパーソナリティーを務めるラジオ番組に、先輩芸人の翠星チークダンス・木佐が出演し、トークを繰り広げた。 翠星チークダンスは、2015年結成のコンビ。大阪府出身で、NSC(吉本総合芸能学院)大阪校37期扱いとなっており、同期にはたくろうの赤木などがいる。 同番組への登場は、今年2月以来2回目の木佐。前回は、後輩であるはるかぜに告ぐの『グッドフレンズ』(番組内コーナー名)に認めてもらえなかったため、リベンジ出演となった。 もちろん、それだけが出演理由なわけではない。この日のメッセージテーマは、『未来に残したい私のどハマり文化事情』。木佐が本や映画に詳しいことから、とんずが「未来に残したい作品を紹介してほしい」とリクエスト。本、漫画、映画からそれぞれ1作品ずつ紹介してもらうこととなった。 本からは、朝井リョウ『正欲』を紹介。 映画化もされている作品で、検事、寝具売り場で働く女性、大学生の3人の視点から物語が展開し、一見関係のない彼らが、あることをきっかけに関わり合っていくというあらすじだ。 作中には、“水に性的興奮を覚える”という秘密をもつ女性が小児性愛と勘違いされて逮捕されるという展開があり、説明しても理解してもらえない性的マイノリティが描かれている。 「いろいろな考え方、人の視点から描かれた本。“多様性の時代”と叫ばれてはいますけれども、LGBTQ以外にもたくさんいてるわけで。多様性というか、『どんな人でも受け入れられますよ』と言っている人こそ、そういう人を受け入れていないんじゃないかと問いかけるような作品となっております」(木佐) 漫画からは、山田芳裕『望郷太郎』を紹介。 赴任先のイラクで、世界的な大寒波から逃れるため人工冬眠に入った主人公の太郎は、500年後の世界で目を覚ます。文明が崩壊した世界で、故郷の日本を目指して旅する男を描いたSFサバイバルとなっている。 同作品について、「本当の意味で物理的に未来に残したい」と語る木佐。その真意について、このように熱弁した。 「太郎だけが、前の文明からの生き残り。(500年後の世界には)独自の文明があって村みたいなものもあるんですけど、争いが絶えない。そこに太郎が介入して、通貨制度を作ったり、ケンカをおさめる方法をアドバイスしたりするんですけど、最初は聞く耳も持ってもらえない。そんな村の人たちと一緒に文明を築き上げていくお話。だからある意味、未来に残していたら参考書になる」(木佐) 最後に、映画からは『14歳の栞』を紹介。 「ドキュメント映画なんですけど、サブスクやDVD、ブルーレイには絶対にならない映画」と、木佐。 実在する中学2年生のクラスに1学期間密着して撮影したノンフィクションで、映像内には実名も出ているため、プライバシー的に配信や販売が不可能な作品なのだという。 毎年3~4月ごろに不定期に上演されているそうで、「作品の公式X(旧:Twitter)をフォローして次の春を待っていただくしか」観る方法がないという。 「この映画のすごいところが、たとえば、大人しい子の家についていくと、じつは、家では弟にプロレスを技かけるようなやんちゃをしている。『あのときのあの子とかもこんな考えやったんかな』『もうちょっとこうできたかな』とか、いろいろと考えられる。中高生が観ても楽しめますし、大人になって思い返してみても楽しめる」(木佐) 紹介した3作品すべてに、「すごい。気になる」と興味をひかれるとともに、「ぜんぶ台本なしで脳みそで(考えて)しゃべっている木佐さんもすごい。超文化人やん」と感心したとんず。 自称・文化人だが、映画はテレビ放送でしか見ないというといろに「見習ったほうがいい」と指摘した。 ひと通り紹介を終えると、といろに「今日はグッドフレンズになれましたかね」と問いかけた木佐。当の本人からは、「はい」とあっさりした答えが返ってきた。 しかし、「本を貸そうか」という木佐からの申し出には、「機会があったらお願いします」と社交辞令で返答。これは、本と木佐、どちらへの興味が足りなかったのだろうか。 ※ラジオ関西『Clip火曜日』より

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