12日姶良市役所で刃渡り約17cmの包丁を所持していた男が現行犯逮捕されました。事件の背景には一体何があったのでしょうか? 【姶良市生活福祉課・竹ノ内敬明課長】 「(包丁を)出したところで、包丁なんか持っていたらいけないよ。ということで、こうとって下に置いたということです」 現場となったのは姶良市役所の生活福祉課。ここは生活保護の受給に関する相談などを請け負う窓口です。 警察によりますと、現行犯逮捕された姶良市住吉の無職小田一博容疑者(58)は12日午後1時ごろ、この場所で刃渡り約17cmの出刃包丁1本を所持していた疑いが持たれています。 市によりますと、小田容疑者は生活保護に関する相談で今年に入って複数回窓口を訪れていて、12日は自らの主張をする際にバッグから包丁を取り出したということです。包丁を突きつけたり暴れたりする様子はなくけが人はいませんでした。 警察の調べに対しては「包丁を持っていたことは間違いない」と容疑を認めています。 市はプライバシー保護の観点から小田容疑者が生活保護を受給していたかについて回答を控えるとしています。 ただ、物価高の影響からか受給をめぐる市民からの相談件数は増えていると話します。 【姶良市生活福祉課・竹ノ内敬明課長】 「相談件数は増えてます。例年になく。高齢者世帯の方で年金だけじゃ厳しくなったという多い状況です」 姶良市での生活保護に関する昨年度の相談は283件で令和に入ってから最も多く、年々増加傾向にあるということです。 市は生活に困窮したらためらわずに相談してほしいと呼びかけています。