息子をかたるなどして高齢者から現金をだまし取ったとして、警視庁と宮城県警の合同捜査本部は22日、職業不詳石島魁人(25)同青木勇太(28)、無職山本裕也(31)の3容疑者=いずれも住居不定=を詐欺容疑で逮捕した。捜査関係者への取材で分かった。3人は「民泊」を借りてうその電話をかける拠点とし、少なくとも7都府県の14カ所を転々としていたという。 捜査関係者によると、3人は何者かと共謀して4月上旬、静岡県内の80代女性に対し、息子を装って「勤務先の会社の金をなくした」などとうそを言い、110万円をだまし取った疑いがある。 3人が関与するグループは1月以降、少なくとも東京、愛知、大阪など7都府県の14カ所の民泊を、おおむね1週間ごとに転々としていた。摘発を逃れる目的があったとみられるという。 宮城県警が昨年摘発した特殊詐欺グループの捜査の過程で、3人が浮上した。捜査本部は22日、直前に拠点となっていた千葉県内の戸建ての民泊を家宅捜索し、スマートフォン15台以上を押収した。(三井新)