オンライン小児性愛組織を大規模摘発、55人逮捕 フランス

(CNN) 小児性愛者のネットワーク撲滅を目的とした大規模摘発の一環として、フランスの警察は19日から22日午前にかけて国内全土で55人を逮捕した。当該のネットワークはメッセージングアプリ「テレグラム」を通じて運営されていた。仏未成年保護局が明らかにした。 25~75歳の容疑者らは、テレグラムを通じて「極めて危険な」児童性犯罪者とメッセージをやり取りしていた疑いをもたれている。この児童性犯罪者は昨年夏に収監されており、虐待を受けていた本人の子どもたちも救出された。未成年保護局の幹部が22日、CNNに明らかにした。 この幹部によると、デジタル的な証拠から容疑者55人全員が当該の児童性犯罪者と児童の性的虐待に関連する画像を交換していたことが分かっているという。 今回の逮捕は「10カ月に及ぶ長期間の捜査の成果」だと、この幹部は言い添えた。 容疑者は年齢も経歴もさまざまで、父親や公務員、軍人、救急救命士も含まれる。フランスでは児童の性的虐待に関する素材の所持、配布は禁錮5年、罰金10万ユーロ(約1600万円)の刑に相当する罪となる。 テレグラムの広報担当はCNNに声明で、同社が「児童虐待への広範囲な対策」を講じてきたと説明。取り組みの結果、2025年に入ってからこれまでに、児童の性的虐待コンテンツに関連する36万7000以上のグループとチャンネルが削除されたという。 テレグラムを巡っては、創業者のパベル・ドゥロフ最高経営責任者(CEO)が昨年8月、コンテンツポリシーを理由に身柄を拘束されていた。仏当局は同28日にマネーロンダリング(資金洗浄)や児童の性的虐待にまつわる素材の拡散など、複数の罪でドゥロフ氏を起訴したが、同氏はその直後に声明を出し、アプリの改善を約束。その上で当局に対して「他人によるテレグラムの不正使用を自分個人の責任にしようとしている」と訴えていた。

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