ミャンマーを拠点とした特殊詐欺事件で「かけ子」役を担ったとして、愛知県警は24日、名古屋市瑞穂区の男子高校生(16)を詐欺容疑で逮捕したと発表した。生徒は2月、タイ当局に保護されて日本に帰国。任意聴取に応じていたが今月19日から所在が分からなくなり、県警は23日に埼玉県で発見、逮捕したという。 県警は、生徒と同じ拠点にいたいずれも住所不定、無職の石川翔紀(32)、谷地智成(22)の両容疑者を2度逮捕している。 逮捕容疑は1月14日、石川容疑者らと共謀し、警察官などを名乗り、米国に滞在していた三重県鈴鹿市の男性会社員(46)に電話をかけて、男性名義の口座が犯罪に利用されているなどとうそを言って、現金990万円を送金させたとしている。 県警は認否を明らかにしていない。 生徒は昨年11月にインターネットで知り合った男から「海外でプログラムを学べる」などと勧誘され、ミャンマーに入国したという。8人ほどの日本人とともにうその電話をかける詐欺行為を繰り返し、成功報酬を受け取っていたとみられる。今年2月、日本にいる家族に助けを求めるメッセージを送り、現地当局に保護された。【丘絢太】