違反走行黙認疑いのモペット販売店 警察の指導従わず 違法性認識か

違法な状態で公道を走行すると知りながら、電動モーターで走るペダル付きバイク「モペット」を販売したなどとして、大阪府警は25日、大阪市内の販売店の店主ら4人を道路交通法違反(整備不良や無免許運転など)ほう助の疑いで逮捕したと発表した。 モペットを公道で走らせるには道交法でさまざまな条件が設けられている。府警は購入者が法令を守っていないにもかかわらず、店側が黙認していたとみている。 悪質な運転が相次ぐモペットを巡り、販売店側をほう助容疑で立件するのは異例。 逮捕されたのは、大阪市中央区のモペット販売店「G+EBIKE DOCTOR」の店主で中国籍の劉(りゅう)玥(ゆえ)容疑者(41)や従業員ら計4人。 逮捕容疑は6月上旬、購入者が無免許であることや、サイドミラーやナンバープレートを取り付けずに運転する恐れがあることなどを知りながら数人の客に車両を販売したとしている。府警は容疑者らの認否を明らかにしていない。 府警交通捜査課によると、この店で販売されていたモペットは時速が20キロを超えるもので道交法で原付きバイクやオートバイと同等に扱われる。 運転には免許が必要でサイドミラーなどの取り付けも義務付けられている。しかし、店では購入者が運転免許を持っていなかったり、整備不良の車両をそのまま乗って帰ったりしていたことが確認されたという。 店は過去に警察から指導を受けており、府警は違法性の認識があったと判断した。 府警は23日に店舗を家宅捜索した。約10人の捜査員と国土交通省近畿運輸局の職員らが立ち会い、店で扱っているモペットの出力や規格などを確認しながら数台を押収した。【井手千夏、松原隼斗】

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