6月27日、サントリーと大和ハウス工業が、これまで差し止めていたフジテレビへのCM出稿を7月から再開する方針を明かした。かつては企業が続々と“撤退”していたフジ。そんな中での“復帰宣言”に、早くも波紋が広がっている。 「サントリーは『再開の時期はまだ調整中』としながらも、『7月中には出稿する予定』と発表しました。その理由については、『フジが掲げた再生・改革プランに一定の評価ができた。株主総会でも新体制が承認されたため』としています。 大和ハウスも、1月からストップしていたCMを7月1日から順次再開するとのことです。まずはこれまで提供していた木曜夜10時枠のドラマ『木曜劇場』などからスタートするそうです。 こちらも再開の背景には、6月25日に行われたフジの株主総会で、清水賢治社長ら計11人が取締役に就くという新体制が承認されたことで『改革アクションプランが着実に実行されるものと判断した』と説明。企業側の見解はほぼ一致しているようです」(スポーツ紙記者) そもそもの発端は、中居正広と元フジ女性アナのトラブル報道だった。これによりスポンサーが一斉に撤退。テレビ業界を揺るがす事態となっていた。 「2月の段階で300社以上がCMを引き上げ、フジの放送収入は前年同月比で9割近く落ち込んだとも言われています。そんな中でも、サントリーの新浪剛史会長は『フジは改革の方向性を示している』と、4月の時点ですでに評価を口にしていました。つまり今回の出稿再開は既定路線だったとも見られています」(前出・スポーツ紙記者) だが、この再出稿をめぐりX上では批判の声が噴出している。 《大和ハウスもサントリーもお気楽な会社だな》 《オンカジで逮捕者が出たような企業によくCM出稿しようと思えますね》 《フジ社員のオンカジ事件も何も解決してないのに》 など反発のトーンが強まっている。こうした根強い反発の背景を芸能プロ関係者が分析する。 「『ぽかぽか』などを手がけていたフジのエースディレクター・鈴木善貴容疑者が、常習賭博の疑いで逮捕されました。また、さらに山本賢太アナウンサーも単純賭博容疑で書類送検されるなど、社内に蔓延する“オンカジ汚染”が露呈しました。 もちろん、中居さんの件とは別の事案ですが、“新たな醜聞”の登場で、やはり視聴者の印象はよくないでしょう。さらに、肝心の中居さんの問題についても、中居さんが第三者委員会に対して反論を繰り返すなど未だにくすぶり続けている状況です。 直近では『NEWSポストセブン』によって、被害女性アナにたいして“事案後に送られたメール”の内容が一部報じられるなど、世間の感心は尽きていないという状況です。とはいえ、100%の人が応援することはないわけで、どこかのタイミングで出稿が再開されるのは当然のこと。もし今後似たような事案が起きたら一発アウトでしょうから、まさにこれから改革の本気具合が試されるということでしょう」 広告は戻っても、視聴者の信頼はまだ完全に戻ったわけではないということか。