磐梯町の太陽光発電所の造成工事で発生した木くず約56.3トンを敷地内に不法に捨てたとして、猪苗代署は2日午前7時20分ごろ、廃棄物処理法違反(不法投棄)の疑いで青森県七戸町、建設業「小又建設」取締役の男(65)を逮捕した。同署によると、不法投棄された廃棄物量としては福島県内で最大規模という。 逮捕容疑は2020年12月から21年3月ごろまでの間、磐梯町の太陽光発電所の造成工事で発生した木くずを廃棄物として処理せず、発電所敷地内に投棄した疑い。猪苗代署によると、男は容疑を一部否認しているという。 捜査関係者によると、工事で伐採した樹木を砕き、敷地内の作業道に敷いていたという。小又建設は造成工事の元請け会社で、小野容疑者は下請け会社に投棄を指示していたとみられる。同署は県からの情報提供を受け、県警生活環境課と捜査した。 県によると、23年11~12月ごろ、木くずが捨てられているという情報提供があった。調査の結果、産業廃棄物と判断し、昨年11月に会津地方振興局から同署に情報提供したという。 太陽光発電所はすでに完成している。捨てられた木くずは現在も放置されたままになっていて、撤去の見通しは立っていない。 県はこれまで、発電所工事の発注事業者(東京都)に施工内容などの報告を求めており、不法投棄された木くずの量を調べている。今後、報告の内容を精査し、撤去に向けた指導を行うとしている。