「ヤクザと知ってたよね」 突然の事情聴取、会社は1カ月で倒産した

「口座を凍結しました」 設備工事会社(大分市)を経営していた田島貴博さん(54)の元に、銀行から電話があったのは2021年4月、平日のある朝だった。 きっかけは、3月に受けた福岡県警の事情聴取。知人男性の名を挙げ、「ヤクザと知ってたよね」と切り出された。男性は他人名義でキャバクラを経営したとして、2月に風営法違反の疑いで逮捕されていた。 男性とは約2年前の異業種交流会で知り合い、「飲み屋のオーナー」と紹介された。毎月の交流会や男性の経営する店で顔を合わせた。店には、暴力団は立ち入り禁止という看板もあり、「男性自身が暴力団員だとは思わなかった」という。 県警には「暴力団員と知ったのは逮捕後だ」と主張したが信じてもらえず、「早く帰れるなら」と、以前から男性を知っていたとする内容の供述調書に署名した。 ■警察から自治体へ通報、事実上の「死刑宣告」

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