多摩川スーツケース遺体遺棄 元交際相手の父親らに実刑判決

家族ら5人が娘の元交際相手・原唯之さん(当時46歳)を殺害し遺体をスーツケースに入れて遺棄したとされる事件で、殺人罪などに問われた父親の西高昌浩被告(54)=千葉県船橋市=と、交際相手の岩城周平被告(40)=大阪府高槻市=の裁判員裁判の判決公判が11日、横浜地裁であった。佐藤卓生裁判長は西高被告に懲役13年(求刑・同16年)、岩城被告に懲役15年(求刑・同18年)を言い渡した。 判決によると、両被告は共謀して23年12月15~16日、東京都内のアパートで原さんに睡眠薬を混ぜたコーヒーを飲ませ、結束バンドで首を絞めて殺害。同16日、遺体をスーツケースに入れて車で運び、多摩川の河川敷に遺棄した。 事件を巡っては、他に原さんの元交際相手の西高舞被告(33)や母親、兄も殺人容疑などで逮捕・起訴されている。 佐藤裁判長は「被害者と舞被告の金銭トラブルなどが、被告人らに犯行を決意させる原因の一端となったことは否定できない」とした。その一方で、西高被告は殺害の実行役を、岩城被告は犯行に必要な道具の準備や遺体の運搬役を担ったと指摘。「殺害や遺棄の方法を話し合って準備した、悪質性の高い事案だ」と述べた。【宮本麻由】

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